コース(学部)の特色

本学科ではより深く専門的に技術を修得できるように2コース制を導入しています.このコース別学習は2年生より実施されます.

情報エレクトロニクスコース

わが国の基幹産業(電機,輸送,通信機器)および先端産業(医療,環境・エネルギー分野)の中枢技術である通信・情報処理システムと,今後ますます発展が期待できる医用機器・生体計測を教育研究の柱としています.

本学がある浜松は三遠南信経済圏の中心にあり,自動車および自動車部品を中心とした製造業が集積しています.いまや自動車の付加価値の半分以上は電子機器が占め,動力源も電動化が進められようとしています.このように,エレクトロニクス技術者の需要はますます高まっています. 特に,コンピュータと情報通信技術の進展により,近年の電子機器はソフトウェア(プログラム)を組み込んだハードウェア(電子回路)が主流になっており,電子機器を開発するにあたって,ソフトウェアとハードウェアの両方に精通したエンジニアが強く求められます.一方,沼津,富士を中心とする静岡県東部では基幹産業となっている製紙のほか,医療機器産業の集積が行われようとしています.

このような産業界や地域経済のニーズを受け,本コースでは,エレクトロニクス,通信,情報処理,人間医工学を教育研究の柱とし,これからの地域の産業と経済を担う人材の育成を行っています.

エネルギー・電子制御コース

地球規模のエネルギー問題に対処すべく,再生可能エネルギーや省エネルギーなどの環境調和型技術に貢献できる人材が広く求められています. 一方,東海地方では自動車産業を中心に各種産業が発達しており,システム的な観点から電気電子技術者を求める声が強い.

このような背景の下,自動車産業を主軸とした東海地方の産業界でも,エネルギー・電子制御を基本とした環境調和型技術の導入が盛んに行われつつあり,そのための人材養成と人材確保が喫緊の課題となっています.風力や太陽光熱などの自然エネルギーと高度な情報通信網を核としたスマートグリッド,高効率な電動機や電力変換器を用いたハイブリッド自動車・電気自動車などは,エネルギー・電子制御を基本とした環境調和型技術の典型的な例です.これらの技術は電力工学,高電圧工学,電気機器学,パワーエレクトロニクス,計測工学,制御工学,電気電子材料工学,ネットワーク工学などが基礎となって構築されたものであり,それをシステムとして纏め上げる総合的な技術力が不可欠です.

本コースでは,以上のようなシステム的観点から広くエネルギー問題や環境問題に取り組むと同時に,地域の産業にも貢献することができる人材の養成を行っています.