2022年度 工学部 電気電子工学科長(大学院 総合科学技術研究科 工学専攻 電気電子工学コース長)庭山 雅嗣です。

皆さんもご存知のように,我が国の自動車産業は三河と遠州に跨る三遠地域に集積しており,その中心地として浜松市は発展してきました。また,浜松市は自動車産業だけでなく,光エレクトロニクス(ニュートリノの研究で一躍有名になった光電子増倍管発祥の地でもあります。)や楽器,音響業界においても突出した地位を築いています。三遠地域に生きる人々の精神を表す言葉として「やらまいか」と言う方言がありますが,これは何にでも挑戦してみよう,やってみようと言う意味です。この精神を実践した偉人には,この三遠地域を故郷とする豊田佐吉,本田宗一郎,鈴木道雄のほか,この地で起業した山葉虎楠など数えきれないほどおられます。このような地に静岡大学浜松キャンパスがあり,工学部 電気電子工学科や大学院 総合科学技術研究科 工学専攻 電気電子工学コースがあって,三遠地域の更なる産業の発展に資するべく,日々,電気電子工学の教育と研究を実践しています。

私共の学科,コースでは充実した教育を行うべく,できるだけ円滑に大学の講義に溶け込んでもらえるよう,教員を囲んだ少人数セミナーを入学直後から用意しています。その他にもロボット製作実習を通じて電気電子工学の基礎に触れる創造教育実習が皆さんを待っています。2年生になると「情報エレクトロニクスコース」と「エネルギー・電子制御コース」の2コースに分かれて,各自が興味ある分野で専門科目の講義を思う存分受講することができます。3年生からは1,2年生で受けた座学の知識を活かし,より専門的で実践的な実験実習に取り組みます。そして,最終学年の4年生では各人が研究室に配属され,指導教員のもと卒業研究に取り組みます。一つの研究室に僅か数名が配属される真の意味での少人数教育を取り入れているため,指導教員から丁寧な個人指導を1年間受けることができます。その後,全体の7割弱にあたる学生が2年間の大学院修士課程へ進学し,さらにその一部が3年間の大学院博士課程へと進学していきます。このように,電気電子工学のジェネラリストから,特定の技術領域のスペシャリストまで,一貫した教育研究プログラムの元で先導的技術者や研究者の育成が行われています。

昨今,健康や環境、平和などの多面的な不安が広がっており、就職難も一部取り沙汰されておりますが,工学部 電気電子工学科ならびに大学院 総合科学技術研究科 工学専攻 電気電子工学コースの就職内定率はリーマンショック以降も毎年ほぼ100%と非常に高い水準を維持してきました。これからも,時代が要請する電気電子工学技術者,研究者の育成輩出を目指し不断の努力を続けて参る所存です。